治療をしながら仕事を続けることの難しさ

労働人口の3人に1人が何かしらの疾病をかかえているといわれています。たとえばがんで外来治療をしながら仕事をしている人は36.5万人(2016年度)にものぼり、年々増加しています。

一方病気をきっかけとして離職する人も多く、がんと診断された労働者の32%が会社を退職しています。離職した主な理由は
①仕事を続ける自信の喪失
②職場に迷惑をかけることへの罪悪感
となっており、治療自体というよりも心理的・環境的な理由により離職している人が多い傾向がうかがえます。

「仕事と治療等の両立についての認識」の世論調査では、「現在の日本社会は、がんの治療や検査のために2週間に一度程度病院に通う必要がある場合、働きづづけられる環境だと思うか?」という質問に対して、7割近い人が「そうは思わない」と答えています。
現実的には薬物治療の副作用などがあると「2週間に一度程度」の休暇ではすまないことも多く、治療をしながらそれまでの仕事を続けていくことはとても難しい事と感じられていることが想像できます。

長期療養からの復職

傷病が原因で4日以上連続で仕事を休むと支給される傷病手当金について、2018年度の支給件数は187万件でした。また協会けんぽのデータによると、平均の支給期間は164日で、半年弱ということになります。

さらに541日以上の支給が全体の2.33%にのぼり、単純計算すると毎年4万人を超える被保険者が傷病手当金の支給限度である1年半を超えて療養していることになります。

このような長期の療養を経て復職するには、相応のステップを踏むことがその後の定着の為にとても大切です。

(出典)このページ内のデータおよび図表は、すべて厚生労働省のホームページから引用しています。