お知らせ
活動報告
NEW【新しい取り組みのお知らせ】
相談の先に、“社会復帰”を。
ITを活かして、B型事業所の方々への支援もはじめました
私たちあしたばの会では、病気や障がいによって一度は社会から離れた方が、もう一度、自分らしく社会とつながるためのご相談を日々受けています。
このたび、その「相談の先」にある一歩として、就労継続支援B型事業所「調布ドリーム」様と連携し、実際に“働くこと(=社会復帰)”につながる仕組みをはじめました。
■ 実際に“働ける”仕組みができました
あしたばの会が企業から受託したIT関連業務の一部を、「調布ドリーム」様の利用者(=相談者の皆さん)が分担して実施するという取り組みです。
仕様書やマニュアルの文章チェック、整理や説明図・イラスト作成、プログラムの解析など、以前の経験を活かせることや得意なこと・できることを少しずつ分担し、無理のないペースで一緒に進めていくお仕事です。
■ “やりがい”のある仕事で、工賃も向上へ
今回の業務は、これまでのB型事業所で一般的だった作業とは異なり、利用者の体調や、初級から高い専門性までのレベルに合わせた分担で、それぞれのITスキルを活かす“高付加価値”の仕事です。
そのため、通常よりも高い工賃を設定することができました。
「ちゃんと役に立っている」「自分にもできた」という実感が、参加した方々の自信や意欲につながっています。
■ お仕事をくださった企業様のご紹介
この取り組みに最初にご賛同くださり、お仕事を発注してくださったのは、東京海上日動システムズ株式会社様です。
CSRを超えて「この発注が誰かの再出発につながるなら」そんな想いで託していただいたことに、心から感謝申し上げます。
★東京海上日動システムズ株式会社 社内システムサービス部長・佐野様から、心のこもったコメントをいただきました。
IT専門会社として、社会復帰を目指す方々が踏み出す次の一歩にITを通じ貢献したいと考え、この取り組みを推進してきました。この新たな歩みが、更に実り大きなものに繋がっていくことを、心から願っております。
■ B型事業所「調布ドリーム」様のご紹介
調布ドリーム様は、高次脳機能障がいのある方々が通うB型事業所です。
長年の実績とあたたかな支援体制を活かしながら、今回のようなIT業務にも前向きに取り組んでくださっています。
「無理なく、力を発揮し、やりがいを感じることができる環境を整えたい」
そんな想いで、このしくみにご協力いただいています。
参加者の方からは、「今回の仕事を契機に自分でできることを探そうという気持ちに変わりました」や「就業経験を通じて、社会人としての働き方を学びました」などの感想をいただきました。
★就労継続支援B型事業所「調布ドリーム」施設長・横田様から、うれしいコメントをお寄せいただきました。
私どもの事業所には、病気や事故などにより、ある日突然障害を負い、生活が一変してしまった方々が、社会復帰・社会参加を目指して通所されています。
働き盛りの時期に仕事を辞めざるを得なかったことで、「やり残したことがある」と強い思いを抱かれている方もいらっしゃいます。
また、若い世代の方々は、社会経験が少ないことから将来への不安を感じておられます。
そのような中、「あしたばの会」の佐々木様から今回のプロジェクトのお話をいただき、丁寧なご指導のもと、これまでの事業所内での作業とは異なる緊張感を持って、皆さん意欲的に取り組まれています。
東京海上日動システムズ株式会社様の皆さまにも大変感謝しております。
支援者として、私たちは新しいことに挑戦することの大切さを、改めて実感しております。
■ このお知らせには、理由があります
・同じような想いをもつ企業様とのつながりを広げていきたい
・ひとりひとりの相談から、「しくみ」を生み出していくことを伝えたい
・病気や障がいがあっても、「もう一度やってみたい」と思える場を広げたい
この取り組みは、まだ始まったばかりの小さな一歩です。
けれど、「相談から仕事へ」の道が、確かにここに生まれました。
「自分の会社でも応援したい」と感じてくださった方、どうぞお気軽にお問い合わせください。
一歩ずつ、私たちと一緒に歩んでいきましょう。
ともに、“だれひとり取り残さない社会”へ
2025年8月
特定非営利活動法人あしたばの会
理事長 佐々木順一